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介護保険に負けた、「福祉」

福祉 には哲学が必要だ。

とある方への、メール。現実社会への確認事項。

●●●●様

はじめまして。
かねてから疑問に思いつつ、あきらめるしかないのかなと思っていることを書かせていただきます。
私は高齢者福祉に従事しております。
高齢者福祉では、主に介護保険サービスや各自治体による多様なサービスで、高齢者を支えております。

しかし、これからの日本を考えるに、特に人口構成比の推移を鑑みるに、
日本の将来に楽観的なイメージを持てません。
参考までに人口の推移のURLを貼らせていただきます。
ttp://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/hokabunya/shakaihoshou/dl/07.pdf
この超高齢社会で、年金がもらえない、高齢者の負担が増える、など、
色々と騒がれるのですけれども、
正直に申しまして、高齢者福祉に携わる私の実感として、
日本を維持するためには、高齢者の生活の質を落としてしまう事もやむを得ないのは自明ではないでしょうか。
私の業界では、みな恐くてこのような事を言える事はないのですけれども、
先のリンク先のように、生産人口に対する高齢者の人口を考えれば他の選択肢が思い浮かびません。
このリンク先の生産人口は15歳からとなっておりますから、正確には高卒や大卒の社会人一人に対する、高齢者を支える比率はよりシビアになります。

今の高齢者は、年金暮らしで大変であるとかお話しされる人もいるかと思いますが、
幸い持ち家を持っていらしたりされているのではないでしょうか。
私は現在40代でありますが、
私が高齢者という定義である65歳になるときには、若い方2人で私一人の年金、医療費、介護費を支えていただかなくてはいけません。
こんなの、どう考えても無理なのです。
ひとは自然の生き物ですから、老います。
ひとは、老いていく中で、どうしても医療と、医療よりも長い期間、介護のお世話になります。

国防であるとか、他国との関係性であるとか、今の日本には対外的な交渉事もいっぱいあるのでしょうけれども、
こんなに、わかりかっている高齢化少子化の問題を抱えている日本に、
それら確定ではない課題を語る資格があるのかどうか、疑問です。

国民の皆様はどう思っていらっしゃるのでしょうか。
今の日本は、「老い」や「死」を見て見ないふりをします。
都合の悪いものには、見て見ないふりをします。
ですから、私が実務でお会いする国民の皆様は、医療の問題や介護の問題にご自分が直面して、
「初めてこんな脆弱な制度でしかなかったのか」と落胆され、
多くの生産人口の貯蓄を切り崩し、医療と介護にお支払いいただきます。

問題の根幹は、高齢化ではなく少子化です。
移民を受け入れ、生産人口を上げる以外にこの問題を超えていく方法がないと思うのです。
私はこの仕事をしていますけれども、
若い方に対しては、高齢者に多額の保障を提供している現状に、申し訳なさを感じ切っています。
私の仕事が、将来あるのか、わかりませんけれども、日本の存続の維持の問題ですから、
私の職がなくなる事で、日本が維持できるのならば、それはそれでいいと思っています。

長くメールをしてしまいましたが、
日本国民のみなさまに、いずれこのような時代が確実に来ることが決まっているという現実を見据えて、
これからの生き方を検討してもらえるきっかけをと思い、メールしました。
知らないで現実に直面する事は、悲しい事ですし、もしかしたら思いもよらない方法論を考えられる方もいるかもしれない。
少なくても、この業界にいる専門職と言われる職種には、この問題に解決方法を持っている方はおりません。

●●様のご意見を聞きたくも思います。